都田川の魚類および降下仔魚の実態　内水面生物環境調査（平成9年〜13年）

研究のねらい

淡水魚の回遊や移動が河川横断物により阻害されてしまうことが問題となっています。また、新河川法においては河川に生息する生物の資源生態的な情報、あるいは現状の生息状況の実態把握が必要とされています。本調査では、今後の河川管理に資する資料を得るために、浜名湖に注ぐ都田川において生息魚類および降下仔魚の実態を調査しました。

研究の成果

採捕や目視により計47種の淡水魚の生息が確認され、この内の21種が浜名湖と都田川を行き来する淡水魚でした。これらの種の多くは河川内に設置された河川横断物により移動が妨げられていました。
また、降下仔魚は計12（〜14）種が採捕され、都田川においては仔魚の降下は毎日起こっているものと推察されました。
以上のことから、河川生物の生態を十分考慮した工作物の設置や工期の見極めが重要と考えられました。