富士養鱒場の紹介 養鱒場の沿革
沿革 | |
ニジマスは北アメリカ太平洋岸の河川原産で、明治10年に卵で初めてアメリカより移入された魚です。その後日本でも採卵・ふ化が可能になり、大正15年には当時の政府が積極的にニジマスの養殖を奨励し、産業的に確立されました。 静岡県でもニジマス養殖を産業化するため国内では3番目の県営養鱒場として、富士箱根伊豆国立公園内の富士山西麓、海抜約700メートルの朝霧高原に昭和8年に富士養鱒場を開設しました。当地は、年間を通じ水温10℃の湧水が得られ、芝川の水源になっています。湧水量は降雨量等によって変化しますが、20年間の1日当たりの平均湧水量は、約5万トン(最大12万t、最小0.7t)です。 当場では、ニジマスを中心とした種苗の生産と供給を行うとともに、マス類の増養殖等に関する試験研究を行い、本県マス類養殖業の誕生と発展に寄与してきました。そして、平成9年には生産業務を民間に移管し、先進的な研究開発に力を注いでいます。 本県のニジマスの生産量は1,058トンで都道府県別全国1位です(令和元年度漁業・養殖業生産統計年報より)。 |
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富士養鱒場の歴史 | |
昭和 | |
8年 | 昭和6年に富士山麓の湧水群を養鱒に利用することが考えられ、現在地に建設。滋賀県醒井養鱒場より最初のニジマス稚魚が到着。 |
11年 | 第1期建設工事が完了し、富士養鱒場として竣工式が行われる。ニジマス種苗の供給を開始。 |
12年 | 事務所の建設。 |
21年 | 戦争により中断した種苗生産の再開。 |
24年 | 貞明皇太后のご来場。 |
30年 | 富士養鱒場観覧料徴収条例の施行。当時は、大人20円、子供10円 |
35年 | 昭和34年の台風15号により被害を受けた孵化場を改築。 |
38年 | 事務所老朽化に伴い改築。 |
42年 | 御殿場分室の設置。 |
43年 | アメリカ向けの冷凍ニジマスに対し、2種類の病気の無病証明が必要となる。 |
45年 | 魚病研究室、化学分析室、生物実験室を備えた研究棟の建設。 |
皇太子殿下、同妃殿下ご来場。 | |
46年 | 日照時間が調節できる採卵期調整施設が完成、春期卵160万粒、夏季卵180万粒が出荷される。 |
47年 | 御殿場分室の廃止。 |
60年 | アマゴ種苗生産施設の完成。100万粒の発眼卵生産を目標。 |
平成 | |
7年 | 富士養鱒場整備計画に基づき、現在の管理棟、研究棟、水槽実験室完成。 |
8年 | 生産施設(調餌・孵化棟)、排水処理施設建設と生産用の飼育池の改修工事。 |
9年 | 生産施設関係の施設完成に伴い種苗生産等の生産業務を民間移管。 |
19年 | 組織改革により静岡県水産技術研究所富士養鱒場に名称が変更。 |
令和 | |
2年 | 組織改革により静岡県水産・海洋技術研究所富士養鱒場に名称が変更。 |
組織 | |
分場長1名、研究員2名、水産業普及指導員2名、事務職員1名、非常勤職員2名 職員合計8名(令和3年4月現在) |
静岡県水産・海洋技術研究所 富士養鱒場
〒418-0108 静岡県富士宮市猪之頭579-2
電話番号:0544-52-0311(事務所) 0544-66-3131(観覧窓口)
FAX:0544-52-0312
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