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静岡県水産・海洋技術研究所 富士養鱒場

 トピックス  「ニジマス」〜塩焼きが似合う夏〜(「旬の魚こぼれ話」より)

トピックス 「ニジマス」〜塩焼きが似合う夏〜(「旬の魚こぼれ話」より)(平成29年7月14日)

ニジマスの旬はいつだろうか。清浄な冷たい淡水で養殖されるニジマスは、成熟期以外が旬と言われている。
成熟しない小型のニジマスは1年中旬であるがその中でも塩焼きが似合う夏が旬だと答えたい。
普段、魚を好まない子どもたちも、この時期のキャンプやバーベキューとなると、塩焼きの魚を喜んで食べてくれるし、
屋外で一尾丸ごと食べる体験は良い思い出にもなる。
そこで、世のお父さんには見事な塩焼きを振る舞いカッコイイところを見せると同時に、子どもたちにおいしい魚を食べる機会を与えてもらいたい。

焼く前には、まずは表面を塩でもんでヌメリをとった後に、内臓と鰓(えら)を、箸を使って取り除く。
この「つぼ抜き」は意外にも簡単で、子どもたちも一緒に作業できる。塩は多めに振っていい。
味が淡白なニジマスは、塩味があるほうが飽きずに食べられる。

いよいよ「焼き」だが、いきなり強火では皮だけが焦げるので、こなれた炭火で皮が焦げないよう、こまめに表裏を返す。
身に火が入り始めると水がしたたり湯気が立つ。
背を下に立てると、腹の中をつたって口から水が出てくる。水気が無くなれば焼きあがり。

食べる際には背、腹、臀(しり)の鰭(ひれ)をつまみ取ると、鰭と一緒に細かな骨も取れるので、安心してかぶりつける。
中骨以外は柔らかいので、奥歯でかみ切ればよいと子どもたちには教えてもらいたい。
さて、7月30日には富士宮市の神田川ふれあい広場で「にじます祭」が開催される。
会場では名人が焼いたニジマスの塩焼きが販売され、また、つかみ取りしたニジマスを自ら焼くこともできる。
もしもこの夏にバーベキューの予定がなければ、にじます祭で美味しい塩焼きにチャレンジしてもらいたい。

平成29年7月2日(日)静岡新聞朝刊掲載「旬の魚こぼれ話」より

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水産・海洋技術研究所では、毎月1回、静岡新聞にお魚や水産業のコラム「旬の魚こぼれ話」を連載しています。
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