令和6年シラス漁海況予測

令和6年3月6、7日に静岡県沿岸における令和6年春の海況とシラス漁に関する予測を発表しましたので、その概要について掲載します。

1.　海況（3〜5月）

（1）黒潮

・ A型（大蛇行）で推移する。

・ 3月下旬は、石廊埼沖付近を北上する。

・ 4月上旬以降は、黒潮北上部が西へ移動して、4月下旬には黒潮が遠州灘へ接岸する。

（2）沿岸水温

平年並〜高め

図　黒潮の流型（海上保安庁海洋情報部HPを参考に作成） 　 Ａ型：遠州灘沖の大冷水渦を迂回。数か月〜数年続く。 　 Ｂ型：遠州灘沖の中型冷水渦を迂回。南限は北緯32度以北。 　 Ｃ型：伊豆諸島の東西にまたがる冷水渦を迂回。 　 Ｄ型：伊豆諸島の東にある冷水渦を迂回。 　 Ｎ型：遠州灘沖をほぼ直進して流れる。冷水渦は無し。

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2.　シラス漁況（3〜5月）

水揚量は主要6港(用宗、吉田、御前崎、福田、舞阪、新居)の値

（１）マシラス

・ 前年（212トン）と同程度で、低調と予測。

【予測の根拠】

・ 例年2〜3月はマイワシ親魚が産卵のために、静岡県および静岡県以西の海域へ南下回遊する。
　しかし、今年は静岡県以西の海域までマイワシ親魚が回遊しておらず、マシラスの補給が見込めない。

・ 黒潮は今後も石廊埼付近に接岸し、マイワシ親魚の来遊に不適である。

　（２）カタクチシラス

・前年（681トン）と同程度で、低調と予測。

【予測の根拠】

・ 黒潮流路が石廊埼付近を北上する流路、また遠州灘へ接岸する流路は、不漁であった前年の状況に類似している。

・ カタクチシラスの補給源と考えられる静岡県以西のカタクチイワシ親魚の水揚量は、前年と同様に低調である。

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