令和5年シラス漁海況予測

令和5年3月8、9日に静岡県沿岸における令和5年春の海況とシラス漁に関する予測を発表しましたので、その概要について掲載します。

1.　海況（3〜5月）

（1）黒潮

・ A型（大蛇行）で推移する。

・ 3月下旬は、黒潮が遠州灘へ徐々に接近することにより、遠州灘および湾内へ暖水が波及する可能性がある。

・ 4月上旬以降は、黒潮が遠州灘に接近する。

（2）沿岸水温

「平年並〜高め」。暖水波及時には「極めて高め」となることがある。

（参考） 図　黒潮の流型（海上保安庁海洋情報部HPより転載） 　 Ａ型：遠州灘沖の大冷水渦を迂回。数か月〜数年続く。 　 Ｂ型：遠州灘沖の中型冷水渦を迂回。南限は北緯32度以北。 　 Ｃ型：伊豆諸島の東西にまたがる冷水渦を迂回。 　 Ｄ型：伊豆諸島の東にある冷水渦を迂回。 　 Ｎ型：遠州灘沖をほぼ直進して流れる。冷水渦は無し。

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2.　シラス漁況（3〜5月）

水揚量は主要6港(用宗、吉田、御前崎、福田、舞阪、新居)の値

（１）マシラス

・ 低調であった前年（137トン）と同程度と予測。

【予測の根拠】

・ 黒潮流路が不漁であった前年同様、遠州灘に接岸する予測のため。

・ 例年2〜3月はマイワシ親魚が産卵のため静岡県および静岡県以西の海域へ南下回遊する。
　しかし、今年は静岡県以西の海域までマイワシ親魚が回遊しておらず、マシラスの補給が見込めないため。

　（２）カタクチシラス

・ 低調であった前年（1,414トン）と同程度と予測。

【予測の根拠】

・ 黒潮流路が不漁であった前年同様、遠州灘に接岸する予測のため。

・ カタクチシラスの補給源と考えられる静岡県以西のカタクチイワシ親魚の水揚量が、前年と同様に低調であるため。

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