待合室「ふきゅう」 海況、資源動向の情報:一都三県サバ漁海況検討会 平成27年1月〜6月の県内漁海況予測
一都三県サバ漁海況検討会(平成27年1〜6月) 平成27年01月9日:一都三県水産研究機関(東京都島しょ農林水産総合センター、神奈川県水産技術センター、静岡県水産・海洋技術研究所、千葉県水産総合研究センター) (1)黒潮(2014年1〜6月) 黒潮は,1月中旬まではB型で推移するが、下旬にはC型となる。2月中旬にはB型となるが、下旬にC型となる。4月下旬にはD型となり、5月以降はN型となる 伊豆諸島北部および三宅島周辺海域の水温は、1月中旬までは暖水に覆われるため、平年並〜高めで推移する。1月下旬〜2月上旬は冷水に覆われ、平年並〜低めとなるが、北部海域では2月上旬に暖水波及により一時的に高め、2月中旬は三宅島周辺海域では高めとなる。2月下旬〜4月中旬は冷水に覆われ、平年並〜低めとなるが、一時的に暖水波及がある。4月下旬以降は、北部海域は平年並〜低め、三宅島周辺海域は平年並〜高めとなる。 (2)説明
※平年並み=平年値±0.5℃程度、やや高め・やや低め=平年値±1.0℃程度、高め・低め=平年値±1.5℃程度、かなり高め・かなり低め=平年値±2.5℃程度。
(1)予測(2015年1〜6月) (ア)来遊量と漁獲量 マサバ2歳魚(2013年級群)は前年並。3歳魚(2012年級群)は前年を上回る。4歳魚(2011年級群)は前年を下回る。5歳魚(2010年級群)は前年を下回る。マサバ全体としては前年を下回る。 (イ)漁期・漁場 初漁は2月上旬に伊豆諸島北部海域(以下、「北部海域」という)において、黒潮からの暖水が波及したときに見られる。 漁場は北部海域(大室出し〜利島、ひょうたん瀬)が中心となり、三宅島周辺海域でも形成される可能性がある。 (ウ)魚体 尾叉長32〜35cm(3歳魚)と28〜3cm(2歳魚)を主体に、36cm以上(4歳以上)も漁獲される。 ※年齢は年初に加齢。魚体は尾叉長で表す。
(2)説明
(3)マサバ資源管理 マサバの資源量は1990年頃から低迷が続いていたが、2004年級群と2009年級群の比較的高い水準の加入量と漁獲圧の低下により、両年級群が3・4歳魚まで資源の主体となったことを端緒に、その後も加入量の水準が比較的高い年級群の発生が多く見られ、増加傾向が続いている。 現在、未成魚は2013、2014年級群であり、これらの加入量水準は2013年級群では卓越して高く、2014年級群も近年では比較的高いと考えられている。未成魚に対する漁獲割合は近年、低下しているが、マサバ資源の本格的な回復を図るためには、さらに産卵親魚量を蓄積し、産卵経験のある親魚の割合を増やすことが望ましい。 以上から2013年級群と2014年級群については、さらなる資源増大の土台となる親魚量を確保するため、特に未成魚期の保護を十分に行っていくことが必要である。
(1)予測(2015年1〜6月) (ア)来遊量 1歳魚(2014年級群)は前年を下回る。2歳魚(2013年級群)は前年を上回る。3歳魚(2012年級群)は前年を上回る。全体では前年を上回る。 (イ)漁期・漁場 期間を通じて三宅島周辺海域が主漁場となるが、マサバに混獲される場合は伊豆諸島北部海域にも漁場が形成される。 (ウ)魚体 32〜35cm(3歳魚)と28〜32cm(2歳魚)が主体となる。30cm未満(1歳魚)も漁獲される。 ※年齢は年初に加齢。魚体は尾叉長。
(2)説明
注:本文中の年齢は全て2015年(平成27年)1月1日を基準とする。
なお、詳細とこれまでの経過と現況(海況、漁況)、漁期前調査結果については、「こちら」をご覧ください(PDFファイル)。
|
静岡県水産・海洋技術研究所
〒425-0033 静岡県焼津市鰯ヶ島136-24
電話番号:054-627-1815,1816,1817,1818 FAX:054-627-3084 E-mail:suigi-web@pref.shizuoka.lg.jp