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静岡県水産・海洋技術研究所


海況、資源動向の情報:長期予報会議開催結果

 待合室「ふきゅう」 パンくずリスト矢印 海況、資源動向の情報:長期予報会議開催結果 パンくずリスト矢印 平成27年1月〜6月の県内漁海況予測

静岡県内における漁海況予測(平成27年1〜6月)

※平成26年度第2回長期漁海況予報会議における予測文を参照

平成27年1月19日 静岡県水産・海洋技術研究所

1.海況

(1)黒潮

2月まではN型で推移する。3月にB型、4月以降はC型となる。

(2)沿岸域

遠州灘〜伊豆諸島北部海域は、概ね冷水域となる。3月は黒潮流路の変動に伴い、内側域への暖水波及がある。4月以降は、概ね冷水域に覆われるが一時的に暖水波及がある。

水温は、2月までは「平年並」〜「低め」で推移する。3月のB型時には、暖水波及により「高め」となる。4月以降は「平年並」〜「低め」で推移するが、暖水波及時には一時的に「高め」となる。

伊豆諸島南部海域は、3月までは概ね暖水域に覆われる。4月以降は冷水域に覆われる。水温は、3月までは「高め」で推移し、4月以降のC型時には「低め」となる。

黒潮流型図

<予測の説明>

現在、黒潮流路はN型で、都井岬沖に小蛇行が発生している。この小蛇行は、2月に四国沖に東進して3月には潮岬を通過する。これにより、黒潮は3月にB型、4月以降はC型となると考えられる。

遠州灘〜駿河湾の沿岸水温は、2月までは黒潮内側の冷水域の影響で「平年並」〜「低め」となるが、3月のB型時には、暖水波及により「高め」と、4月以降は再び「平年並」〜「低め」となる。一方、伊豆諸島南部海域の水温は、黒潮の外側となる3月までは「高め」で推移し、4月以降のC型時には「低め」となる。

※平年並み=平年値±0.5℃程度、やや高め・やや低め=平年値±1.0℃程度、高め・低め=平年値±1.5℃程度、かなり高め・かなり低め=平年値±2.5℃程度。

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2.マサバおよびゴマサバ

予測海域 : 伊豆諸島周辺海域

対象漁業 : 棒受網漁業、たもすくい網漁業 

(1)来遊量

マサバ2歳魚(2013年級群)は前年並。3歳魚(2012年級群)は前年を上回る。4歳魚(2011年級群)は前年を下回る。5歳以上は前年を上回る。マサバ全体としては前年並。ゴマサバ1歳魚(2014年級群)は前年を下回る。2歳魚(2013年級群)、3歳魚(2012年級群)は前年を上回る。ゴマサバとしては前年を上回る。サバ類全体としては前年を上回る。

(2)漁期・漁場

マサバの漁場は、1月下旬以降、伊豆諸島北部海域を中心に形成される。漁場となるが、マサバに混獲される場合は伊豆諸島北部海域にも漁場が形成される。

(3)魚体

マサバは32〜35cm(3歳魚)主体に、28〜32cm(2歳魚)と36cm以上(4歳以上)も漁獲される。ゴマサバは、28〜35cm(2、3歳魚)主体に、24〜27cm(1歳魚)も漁獲される。

※体長は尾叉長

<予測の説明>

マサバ

近年資源量は増加傾向にある。特に2歳の資源水準は卓越して高いが、成長が遅く、産卵成魚として伊豆諸島周辺海域に来遊する資源は前年並となると考えられる。また、これまで漁獲を支えていた2009年級群の残存資源が少なくなっていることから、全体の来遊量は前年並と考えられる。

ゴマサバ

ゴマサバ太平洋系群の資源水準は、1990年代以降高水準にある。今期は、太平洋系群の加入量としては近年の平均を上回る水準の2、3歳魚を主体に、前年を上回る来遊量になると考えられる。1月以降、マサバの漁場形成が本格的になった場合には、マサバ主体の漁獲となるため、マサバに混獲される程度になると考えられる。

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3.マイワシ

<対象漁業> 

成魚・未成魚:駿河湾〜伊豆東岸のまき網、定置網

(1)来遊量

成魚・未成魚:駿河湾、相模湾西部では前年並〜上回る。

(2)漁期

2月以降に漁獲される。

(3)魚体

成魚・未成魚:体長13〜18cm前後の1歳魚(2014年級群)主体に19〜20cm前後の2歳魚(2013年級群)が混じる。

<予測の説明>

2014年前期の0歳魚(2014年級群)の漁獲が前年を上回って好調に経過しており、沿岸域の資源水準は高いと判断されるため、前年並〜上回る来遊量が期待される。

※体長は被鱗体長

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4.カタクチイワシ

<対象漁業> 

成魚・未成魚:駿河湾〜伊豆東岸のまき網、定置網

(1)来遊量

成魚・未成魚:駿河湾では前年並〜下回る。相模湾では前年を下回る。

(2)漁期・漁場

成魚・未成魚:駿河湾では4月以降に漁獲がある。

(3)魚体

成魚・未成魚:駿河湾では体長11〜14cmの1歳(2014年級群)及び2歳(2013年級群)、相模湾では12cm以下の1歳魚(2014年級群)が中心。

<予測の説明>

今期の主体は、道東〜常磐・房総海域から南下回遊する1・2歳魚であるが、ともに資源量は低水準であると推定されていることから、来遊量は前年並〜下回ると予測される。

※体長は被鱗体長

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注:0歳魚(平成27年級群)、1歳魚(平成26年級群)、2歳魚(平成25年級群)、3歳魚(平成24年級群)、4歳魚(平成23年級群)

 

太平洋沿岸全体の予報については、水産庁のホームページに掲載されています。
「水産庁ホームページ」→「報道発表資料」→「平成26年12月分」→「平成26年度第2回太平洋いわし類・マアジ・さば類長期漁海況予報」へアクセスしてください。

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