待合室「ふきゅう」 海況、資源動向の情報:長期予報会議開催結果 平成20年1月〜6月の県内漁海況予測
静岡県内における漁海況予測(平成20年1〜6月) ※平成19年度第2回長期漁海況予報会議における予報文を参照 平成19年12月25日 静岡県水産・海洋技術研究所 (1)黒潮 1〜3月はC型流路、4月以降はN型流路となる。 (2)沿岸水温 潮岬〜犬吠崎(伊豆諸島南部を除く)では、「平年並み」〜「低め」で推移し、暖水波及時に「高め」となる。
<予測の説明> 現在の黒潮はC型流路で推移している。2007年(平成19年)の黒潮流路及び黒潮流路に関わる水位変化が、2001年のC型流路が継続した時期に類似し ているため、予測期間である2008年(平成20年)1〜6月を2001年10月〜2002年3月に対応させて予測を行った。その結果、1月〜3月はC型 流路、4月以降はN型流路と予測された。 ※平年並み=平年値±0.5℃程度、やや高め・やや低め=平年値±1.0℃程度、高め・低め=平年値±1.5℃程度、かなり高め・かなり低め=平年値±2.5℃程度。
予測海域 : 伊豆諸島周辺海域 対象漁業 : 棒受網漁業、たもすくい網漁業
(1)来遊量 マサバ2歳魚は少ない。3歳魚は多かった前年を下回る。4歳魚は前年を上回る。マサバとしては前年を下回る。ゴマサバ1歳魚は前年を上回る。2歳魚は前年同様低い水準。3歳魚は前年を下回り低い水準。4歳魚は前年を上回るが多くない。ゴマサバとしては前年下回る。 (2)漁期・漁場 マサバは伊豆諸島北部海域が主漁場となる。ゴマサバは期を通じて三宅島周辺が主漁場となる。 (3)魚体 マサバは32〜38cm(4歳魚)が主体となる。ゴマサバは、30cm以下(1歳魚)が主体で、31cm以上(4歳魚主体)が混じる。 <予測の説明> マサバ 4歳魚(2004年級群)の残存資源量は減少しつつあるものの、4歳魚の水準としては高く、前年同期の4歳魚(2003年級群)を上回り、予測期間中は、 多くは産卵のため房総以南に南下すると考えられ、北部海域を中心にたもすくいの対象となる。海況次第では漁場が南偏する可能性がある。 ゴマサバ 4歳魚(2004年級群)の残存資源量は多くないが4歳魚としては高い水準にあると推定され、来遊量は前年を上回る。2・3歳魚は加入量水準が低く期待できない。1歳魚は2・3歳魚を上回る加入量水準と推定され、その来遊量は前年を上回る。
<対象漁業> 成魚・未成魚(遠州灘、駿河湾、相模湾のまき網、定置網) (1)来遊量 低水準であり、遠州灘、駿河湾では前年並み、相模湾では前年を下回る。 (2)漁期・漁場 期を通じて散発的に漁獲される。 (3)魚体 被鱗体長15〜19cm(1歳魚)主体。 <予測の説明> 伊勢・三河湾〜相模湾における2007年8〜11月の主要港の水揚量は前年を上回ったが、依然として低水準であった。体長組成の推移等から0歳魚 (17cm未満)主体で漁獲されたと見られる。この来遊量水準は前年の0歳魚は上回るものの低水準と考えられる。今期(1〜6月)の1歳魚としての来遊量 も低水準であり、漁場は散発的に推移すると考えられる。
<対象漁業> 成魚・未成魚(駿河湾、相模湾のまき網、定置網)、シラス(遠州灘〜駿河湾の船曳網) (1)来遊量 駿河湾では前年を下回る。相模湾では前年並み。 (2)漁期・漁場 駿河湾では全期間。相模湾では3月以降中心。 (3)魚体 被鱗体長12cm以上の2歳魚は少なく、被鱗体長12cm以下の1歳魚主体。 <予測の説明> 駿河湾では2007年夏以降の中型まき網の漁況から、前年を下回ると考えられる。
注:本文中の年齢は全て2008年(平成20年)1月1日を基準とする。
太平洋沿岸全体の予報については、水産庁のホームページに掲載されています。 |
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