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ニジマス (平成15年6月2日 掲載)

養鱒業界が飼育管理を記録

水中を泳ぐニジマス

水中を泳ぐニジマス

釣堀で見かけるニジマス=写真=が養殖された魚であることを皆さんご存知ですか。「え、養殖しているの。大丈夫かな?」なんて言わないでください。確かに最近、食品の安全性に対する消費者の信頼が揺らいでおり、養殖魚においても不安を持っている方も少なくないようです。これは、販売されている魚がどのように飼育されていたのかわからないことが不安感につながっているのではないでしょうか。しかし、生まれてから出荷されるまですべての段階を人間が管理しているニジマスは、対応によっては生産過程の情報を提示することができ、逆に食品としての安全性を保証することが可能な魚といえます。

このような状況の中、養鱒業界では、飼育管理の記録を残すという取組みを始めています。消費者から要望があればいつでも情報を公開できる体制を整えるために、どういう情報をどのように記録していけばよいか検討し、種苗の導入先、飼育管理、飼料メーカー及び給餌量、投薬記録などを記録しようと努めています。水産試験場も検討に加わり、特に水産用医薬品を適正に使用するよう指導しています。

「飼育管理の記録を残す。」と言葉で言うのは簡単ですが、実行するためには大変な労力が必要となります。生産者はいくつもある池に番号を付け、飼育魚を区別しながら池換えなど多くの作業を行っています。池ごとに記録を取るというのは時間も掛かり、多大な労力が必要です。しかし、“これで消費者に安心して買ってもらえるなら”と生産者は努力を惜しみません。また、もちろん安心・安全だけでなく、味の良いおいしいニジマスを作る努力もしています。皆さんスーパーなどでニジマスを見かけたら、是非一度召し上がってみてください。期待を裏切らない安心・安全なニジマスが食卓を飾ることでしょう。

(水産試験場富士養鱒場 技師 望月万美子)

 

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