ウナギの人工種苗生産技術の開発　（レプトケファレス育成技術開発事業：9年〜13年）

研究のねらい

100％天然に依存しているウナギの養殖種苗を安定的に得るため、長年にわたり種苗生産研究を実施し、現在、卵を得ることは可能になりました。ふ化仔魚を得るため、親ウナギの成熟、ふ化仔魚からレプトケファルス、さらにはシラスウナギまでの飼育方法の確立を目的としています。

研究の成果

1. 親ウナギの成熟水温を検討し、卵の発達は20℃より低い水温で順調に進みました。特に17℃で、受精率、ふ化率の高い卵を多く得られる個体が多いことがわかりました（表1‐1、1‐2）。
2. ふ化は水温20℃以上で起こり、水温26℃まではほぼ同等のふ化率が得られました。
3. ウナギふ化仔魚は当場の海水より、駿河湾深層水及び抗生物質入り等の清浄海水で飼育した方が生残率が高くなりました。
4. ウナギ仔魚の餌料として効果が認められているサメ卵乾燥粉末を与えることで、ふ化後24日目まで飼育できました。