衛星画像受信解析システムによる海洋情報の提供


水産試験場 漁業開発

【研究のねらい】

本県の沿岸・沖合漁業は、黒潮や黒潮からの暖水波及、及び冷水塊等の海洋環境に大きく影響されています。それらは短時間に大きく変動するため、漁業者にとってリアルタイムの情報は必要不可欠です。そこで、水産試験場では人工衛星からの画像を受信・解析するシステムを導入して、リアルタイムのローカルな漁海況速報を作成・伝達しています。

【研究の成果】

 人工衛星NOAA12・14・15号の3基から、空間分解能1.1km、温度分解能 0.1℃と非常に高精度な画像を、毎日最大で9回受信しています。このシステムでは、複数画像の合成により雲の影響が除去され、優良な画像を数多く得ることができます。

 

得られた衛星画像に漁海況情報を加え、「人工衛星利用水産海洋情報」として約10日毎に、水産試験場のホ−ムペ−ジに掲載しています。また、毎日、県内約75カ所にファクシミリで送付されている「一都三県漁海況速報」の正確・迅速な作成にも役立っています。