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稚アユ (平成20年6月3日 掲載)

真冬の海で生活

海で捕れたシラスアユ

海で捕れたシラスアユ

皆さんは、アユというと夏の清流を泳ぐ姿を想像されることでしょうが、冬に海で育ち川に帰ってくる回遊魚であることはご存知でしょうか。今回は、あまり知られていないこのアユの、海での生活を紹介します。

親アユは10月から1月にかけて産卵し、1年で一生を終えます。小石に産みつけられた卵は直径約1mmで、3週間ほどたった日没後にふ化が始まります。ふ化仔魚は体長6〜7mmで、遊泳力が弱く川の流れに乗って海まで運ばれます。海に着いた仔魚はその姿をしばらくは確認できません。1月ごろになると、体長2cmほどに育った稚アユの群れが、砂浜の波打ち際付近で見られるようになります。このころのアユは透明で、シラスアユとも呼ばれます。アユが石に付いたコケを食べることはよく知られていますが、シラスアユは動物プランクトンを食べて成長します。体長5cmぐらいになるとウロコが銀色に変化し、唇も発達してきます。このころのアユは、もう川で見られるアユとほとんど変わりはありません。しかし、波打ち際に現れるまでの期間等、その海での生活については不明な点がまだたくさんあります。また、秋に多くの仔アユが海に下っても、翌春に川に上ってくるアユの量は必ずしも多くなく、またその逆もあります。そ上するアユを増やすためには、海でアユがどのような生活をし、何に影響を受けているのかを知る必要があります。そのため、私たちは河口や沿岸域でのアユの生態を調べて、アユを増やす研究をしています。

真冬の海で育ったアユは、3〜5月に川を上り、そ上量が多い年では、群れを作って川を上る稚アユを見ることができます。アユ釣りをされる方は、この時期稚アユのそ上状況が気になるところです。今年のそ上はなかなか良いようですが、アユ釣りの豊漁につながることを期待しています。

(県水産技術研究所富士養鱒場・鈴木基生)

 

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