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マグロ (平成20年1月8日 掲載)

―国際的な資源管理が必要―

市場のマグロ(キハダ)

市場のマグロ(キハダ)

マグロは刺身、寿司種の中で、最も人気のある魚の一つであり、日本人に大変好まれている魚です。昨年、マスコミがこぞってマグロの国際的な漁獲規制の強化を取り上げ、将来、日本でマグロが食べられなくなってしまうのでは、との心配が広まりました。

近年、世界的に水産物需要が増大する中で、マグロ類は今後の資源減少が懸念されています。国境に関係なく海洋を広く泳ぎ回るマグロ類を末永く獲り続けていくためには、国際的な枠組みによって資源を保護しながら漁獲していく必要があります。そこで、世界中の五つの海域で国際的な漁業管理機関が設置され、さまざまな漁獲の規制が行われています。

日本周辺を含む中西部太平洋海域は世界的にもマグロ類の好漁場であり、多種類のマグロが遠洋漁業だけでなく多様な漁業で漁獲されています。特に日本周辺のクロマグロはメジと呼ばれる幼魚から2百−3百キロを超える大型魚まで、沿岸の一本釣りや定置網でも漁獲されるなど、多様な漁業が行われています。さらに、メバチ、キハダ、ビンナガ等はクロマグロ以上に我々の食卓に上るなじみの深いマグロと言えるでしょう。

この海域では、太平洋を取り巻く国々によって中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)が設置され、漁業管理が進められようとしています。これまでは、クロマグロやミナミマグロなど高級なマグロ類の漁獲規制が中心でしたが、最近では比較的価格の安いメバチ、キハダ、ビンナガの漁獲制限が打ち出され、将来はカツオも漁獲規制されるようになるかもしれません。また、近年話題になるマグロ養殖ですが、多くの場合、天然に生息している幼魚を捕獲し育てているため、資源保護の点からは乱獲にならないよう注意する必要があります。養殖で簡単にマグロの資源問題が解決できる訳ではありません。

われわれが将来もマグロを食べ続けるために、マグロ類の漁獲実態の把握と資源の的確な評価に必要なデータを収集し、適切な漁業管理に結びつけて行くことが必要です。静岡県水産技術研究所も、国の機関と協力しマグロ類の漁獲実態調査に取り組んでいます。

(県水産技術研究所研究主幹 近藤 優)

 

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