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サバヒー (平成18年1月10日 掲載)

カツオ一本釣り用の餌に

サバヒー

サバヒー

本県の焼津漁港は日本一の遠洋かつお一本釣漁船の水揚港です。かつお一本釣漁業はその名のとおりカツオを釣竿で一本ずつ釣り上げる豪快な漁業であり、水揚げされたカツオは主に刺身用、たたき用として市場に流通します。漁場でカツオの群を見つけると活きたカタクチイワシ、マイワシ等の小魚をまき、カツオを漁船の周りに集めて釣るため、まき餌として用いる活餌は一本釣り漁船にとって必要不可欠なものです。しかし、近年マイワシがほとんど獲れなくなり、カタクチイワシも漁模様が不安定なので、活餌は不足気味となっています。もし人工的な養殖魚を餌料として用いることができれば、活餌を安定して確保できるようになります。そこで水産試験場ではサバヒーという魚に着目し、当場の富士丸によってサバヒーを用いたカツオ一本釣試験を行っています。

サバヒー(英名ミルクフィッシュ)はインド洋、太平洋の熱帯から亜熱帯の沿岸水域に広く生息する海産魚で、全長1m以上に成長します。日本ではなじみの薄い魚ですが、台湾、フィリピン、インドネシア等では重要な食用魚で焼魚や粥などにより食され、養殖も盛んに行われています。国内では鹿児島県内でサバヒーの養殖が行われ、カツオ一本釣漁船向けに10cm程度のサバヒーが供給されています。

富士丸の試験の結果、サバヒーは17〜30℃の幅広い水温で飼育が行え、船の活魚槽に収容して漁場まで運搬する間の生残りがカタクチイワシに比べて良いことがわかりました。また実際にサバヒーでカツオを釣ることができましたが、元気すぎるためか速く潜ってしまいカタクチイワシと比べるとカツオを釣る効率が若干悪くなるようです。しかし、良好な生残りや幅広い水温で飼育が可能なことなどメリットも多く、サバヒーで効率よく釣る方法についてさらに検討していく予定です。現在、焼津市にある水産試験場の展示室でサバヒーを飼育していますので、ぜひ御覧いただきたいと思います。

(水産試験場漁業開発部主任 野田浩之)

 

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