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安心・安全な養殖魚 (平成18年5月2日 掲載)

魚種により休薬期間定める

高速液体クロマトグラフによる薬剤残留検査

高速液体クロマトグラフによる薬剤残留検査

「養殖魚」という言葉から、みなさんは何を連想されますか。「薬漬け」という言葉を連想する方も少なくないでしょう。養殖トラフグのホルマリン使用問題、中国産ウナギの抗生物質残留などの報道が記憶に新しく、消費者のみなさんにマイナスのイメージを持たれていることは、無理もないことかも知れません。しかし、多くの養殖業者は、安心・安全な養殖魚を食卓にお届けすべく、日夜まじめに取り組んでいることを知っていただきたくて、今日はペンを執りました。

水産用医薬品の使用については、ヒト用の医薬品にも適用される「薬事法」によって、ルールと違反した場合の罰則が決められています。先に述べたトラフグのホルマリン問題が契機となって平成15年に一段と厳しく改正されました。主なルールを上げると、国が製造や販売を承認していない薬を使用できないのは当然ですが、承認された薬でも、使ってもよい魚の種類、用法・用量、さらに休薬期間が決められています。休薬期間とは、魚に薬を与えてから出荷するまでの間に、薬を与えずに飼わなければならない最低限の日数です。これらのことは、薬に承認を与えるときに厳密な実験を行って決められます。特に休薬期間は、魚の体内から薬が消える日数を実験で求めて、それに安全率(約2倍)を掛けて算出しており、これを守れば絶対に薬が残ることはありません。

また、「飼料安全法」には養魚用飼料の成分ならびに添加してもよい物質について厳密に規定されており、この規格から外れる飼料は販売することができません。

静岡県内の養殖業者は、これらの法律に上乗せして自主的な取り組みを行っています。特にウナギ養殖業界は積極的で、勘違いなどにより万一にも薬の残ったウナギが出荷されることのないよう、出荷前に高速液体クロマトグラフという高感度の検査機で薬の残留を検査しています。県内の養鰻漁協2か所で検査していますが、同一県内にこの検査機が2台あるのは静岡県だけです。また、最近は食品のトレーサビリティーが注目されていますが、県内のすべての養鰻業者が飼育記録を毎日しっかりと付けております。

このように、「養殖魚」は決して薬漬けではなく、「安心・安全」な食品なのです。

(水産試験場浜名湖分場 主任研究員 吉川昌之)

 

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