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サクラエビ (平成17年1月11日 掲載)

網を曳く前に使用する小型のタモ

網を曳く前に使用する小型のタモ

スーパーなどで売られているサクラエビには、よく「駿河湾特産」などと書かれています。サクラエビは相模湾や東京湾の一部にも生息していますが、主に駿河湾に生息し、日本でサクラエビ漁が行われているのは駿河湾だけです。この貴重なサクラエビ資源を守るため、水産試験場では様々な調査や研究を行っていますが、今回は漁業者自身による取り組みについてご紹介したいと思います。

サクラエビは、六月から十月頃までが産卵期間で、寿命は約一年半といわれています。その年の産卵量は、その後の漁獲量を占う上で重要な鍵となるため、水産試験場では調査船「駿河丸」により、駿河湾の広い範囲で産卵量調査を実施していますが、実はもう一つ重要な鍵があります。それは、産卵盛期(いつたくさん卵が産まれたか)を知ることです。サクラエビの産卵は六月から十月頃と書きましたが、産卵盛期は年によって異なります。サクラエビは産まれて数か月後、つまり十月下旬から始まる秋漁で漁獲されるようになりますが、当然早い時期に多く産まれれば、秋漁で漁獲されるサクラエビは大きなものが多くなり、遅ければ小さなものが多くなってしまいます。小さいと商品価値が低くなるばかりか、漁獲時に網の目を抜けて死んでいく個体も多くなり、資源に大きなダメージを与えます。そこで漁業者自身も、六月下旬から十月中旬まで、富士川沖、蒲原沖、焼津沖で約五日ごとに産卵調査を行い、産卵盛期を捉えようとしています。

また、十月下旬になり秋漁が始まると、漁業者は魚群探知機を使ってサクラエビの群れを探しますが、大きさまでは分かりません。そこで二年ほど前から小型のタモ(写真)を作り、実際に網を曳く前にこのタモでサクラエビを少量だけ漁獲し、小さい場合はその場所で網を曳かないなど、小型のサクラエビを保護しています。このように、駿河湾特産のサクラエビ資源を守るため、漁業者自身も絶え間ない努力を続けています。

(県水産試験場漁業開発部 副主任 田中寿臣)

 

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