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フグ (平成15年1月27日 掲載)

本県でも60トン以上の漁獲量

フグ

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日本周辺には71種類のフグ類が生息していますが、強い毒性を持つものがあることや特徴ある体型などから数々の異名が与えられています。それらのうち「テッポウ」という呼び名は、江戸時代にフグの毒性が強いことから、鉄砲もフグもあたれば死ぬという洒落から生まれたもので、現在でも関西では日常的に使われています。また、フグの皮は厚く丈夫で、魚類で一般的にみられるウロコが退化しており、加えて、腹部にも肋骨がないことから胃に水や空気を吸い込んで風船のように体を膨らませ、普通の魚ではみられない特徴ある姿になることがあります。その姿からか、英語では「グロ−ブフィッシュ」と呼ばれています。その他、腹を膨らめる時に音を発したり、目の縁の輪状筋を動かしてウインクしたりするなど、その行動は魚類の中でも変わっていて、むしろこっけいで、身近で親しまれる理由ともなっています。

これらのフグ類のうち、21種類が厚生労働省により食用が認められ、全国各地で水揚げされています。中でも、トラフグは、最高級食材とされ、静岡県でも10月から2月にかけて遠州灘や駿河湾の100m以浅の海域で漁獲されています。これらの海域で漁獲されるトラフグは、伊勢湾口で春に生まれ、伊勢湾内の干潟域などで幼魚期を過ごした後、外海域に出て生活し、翌年10月に体長34cm、体重700g以上に成長したものです。その資源量は、稚魚期の水温や餌などの海況条件などにより左右されるため、本県でも年間の漁獲量は8〜100トンと大きく変動しています。このため、平成12年からは漁獲された体重700g未満の小型魚は放流するなどの資源管理を静岡県、愛知県、三重県で実践しており、それ以降は60トン以上の高水準の漁獲量が続いています。本年の漁獲量は史上最高を記録した一昨年を上回る勢いですので、この冬は比較的安価なトラフグを賞味できる機会にめぐり会えるかもしれません。

(静岡県水産試験場主任研究員  平井一行)

 

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